校長より


 福島県立富岡高等学校へのアクセスありがとうございます。
 本校は昭和25年に福島県立浪江高等学校富岡分校として開校し、今年で66周年を迎えました。幾度かの学科改変を重ね、平成18年に福島県の双葉地区教育構想の立ち上げに伴い、普通科から「国際人として社会をリードする人材の育成」を基本目標に掲げた、連携型中高一貫による「国際・スポーツ学科」として生まれ変わり、「国際コミュニケーションコース」「福祉健康コース」「国際スポーツコース」の3コースを設置し11年目になります。
 各コースの特色を生かした教育課程を編成し、語学力を身に付けフランス交流事業を実施、介護福祉に関する資格取得を目指し、またスポーツを通した国際人の育成に努めてまいりました。特に運動部活動において、全国大会出場はもとより、国際大会で活躍する生徒、卒業生を多数輩出しており、生徒たちが誇りに思える学校として切磋琢磨しています。 

 しかし、2011年3月11日の東日本大震災及び福島第一原子力発電所事故以来、富岡町の校舎を離れることを余儀なくされ、県内外4カ所にサテライトを設置し、学習を継続して6年目の春を迎えました。生徒数が減少していく中、平成27年度より生徒募集を停止し、今年度は国際スポーツコースの3年生62名が3カ所のサテライトで学習活動を展開しています。今年度をもって、本校舎での再開が叶うまでの措置として休校となります。
 全校生が分かれて学習する状態は平常時とは異質の状況でありますが「富高はひとつ」を合言葉とし、年二回の集いを通して帰属意識の醸成と連帯感を高めることに努めております。また、各協力校との連携を図りながら、学校行事など工夫を凝らして、充実した有意義な学校生活が送れるように教職員一丸となって対応していく所存です。
 双葉地区教育構想が掲げた理念は、平成27年度に新設された「ふたば未来学園高等学校」へ受け継がれていきます。
 これまで伝統と実績を積み上げてきた「花と緑があふれる富岡町」で集う日を胸に刻み、残された1年間で出来ることを精一杯取り組んでまいりますので、変わらぬご理解とご支援をお願いいたします。
 
 平成28年4月1日
福島県立富岡高等学校  
 校長  山崎 雅弘